佐渡金銀山 国内候補ならず

佐渡金銀山 国内候補ならず | NHK新潟県のニュース

再来年の世界遺産への登録に向けて、日本からユネスコに推薦される候補を決める文化庁の審議会が25日開かれ、佐渡金銀山は、去年に続いて今回も選ばれませんでした。

文化庁の審議会は、25日、東京で開かれ、再来年の世界遺産の登録を目指す国内の4つの候補について審議しました。
対象となったのは、佐渡市の「金を中心とする佐渡鉱山の遺跡群」、いわゆる佐渡金銀山と、北海道や青森県などの「北海道・北東北の縄文遺跡群」、大阪の「百舌鳥・古市古墳群」、それに長崎県と熊本県の「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」の4件です。

その結果、「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」を推薦することを決め、佐渡金銀山は去年に続いて選ばれませんでした。
落選の理由は伝えられていませんが、県や佐渡市では、今後、文化庁から示される課題を踏まえ来年の審議会で候補に選ばれることを目指すことにしています。
会見で佐渡市の三浦基裕市長は「去年以上に期待が高まっていただけにショックが大きいが、佐渡金銀山の遺産についてはかなりの高評価をいただいているという自負がある。来年こそは逃すまいという気持ちで取り組みを続けていきたい」と話していました。

佐渡金銀山の世界遺産登録に向け活動している市民グループの近藤基彦会長は、
「評価が高いという情報もあり、ことしは期待が高かったが、残念な結果でした。ただ、来年は3度目の正直ということで、精いっぱい活動していきたい」と話していました。

また、佐渡の観光施設を運営する会社の社長を務めていた永松武彦さんは、「佐渡の観光の活性化にとって世界遺産登録は最大のチャンスで、いずれ候補になることを見据えて、長期的な取り組みを継続していきたい」と話していました。

新潟県の「金を中心とする佐渡鉱山の遺産群」の推薦を見送った理由について、文化庁の審議会は「普遍的価値だと主張している『鉱山社会』という定義がまだ明確でない。鉱山技術についてはある程度説明されているが、そこで働いていた人たちの生活の変遷などの説明が明確になっていない」としています。

Posted by NHK新潟県のニュース 2016年7月25日 17時38分