長岡花火2017 花火批評(8月3日・2日目)

長岡花火2017 2017.8.3

長岡花火2017 8月3日

長岡花火2017の2日目を右岸ベンチ席Dで観覧しました。

昨日と違い風が南西約2.0m/s(体感)位の理想的な風が吹き、また雲一つないような綺麗な空で、右岸ベンチ席から最高なコンディションで観覧しましたした。

ビッグプログラムのミュージックスターマインンは、毎年安定して素晴らしく、最新技術の花火を堪能でき最高でした。(下記の「ビッグプログラム」に詳細)

通常プログラム全体的には、前年と似たような構成で、これまでの錦冠菊(にしきかむろぎく)が少なく趣向を凝らしてる感じや新しい事に取り組むチャレンジを感じられて、天候も含めて非常に良い花火大会でした。

来年の花火が待ち遠しいです。

長岡花火2017 8月2日の花火批評はこちらから、▶長岡花火2017 花火批評(8月2日・初日)
長岡花火2017 花火批評(総評)はこちらから、▶長岡花火2017 花火批評(総評)

ビッグプログラム

花火「故郷はひとつ」(野村花火)

本日のベスト花火。協賛会社が61社で「天地人花火」と一緒の多さでビックリしました。
昨日の天地人の構成と玉の種類には類似点は大きかったですが、
花火の形の綺麗さや色の閃光や豊富なバリエーションと1発1発が非常に美しく惚れ惚れしました。
昨日に続き最新の万華鏡花火も見れて大いに満足しました。

TV録画で何回も見直しましたが、会場で見るとより花火の綺麗さや完成度の違いがが鮮明です。

唯一残念なことは、昨年、大曲の花火で内閣総理大臣賞した時の創造花火(玉名「光の旋律」)の新作花火が見れることを期待していたのですが構成には入っておりませんでした。

最大の問題は、「天地人花火」や「この空の花」両方を1日に削ってまでこの音楽を両日使い続ける理由が全く理解できません。「故郷はひとつ」は今年で終了か1回に減らして、新たなプログラムを作る論議の場所があっても良いのではないでしょうか。

フェニックス花火2017

昨日と構成・花火は一緒です。
詳細は、▶長岡花火2017 花火批評(8月2日・初日) を見てください

2日連続で見て思ったことは、オリンピックの五輪をイメージした構成にするのに、9箇所から超ワイドに打上げるフェニックス花火では無理があると思いました。

そもそも、フェニックス花火で五輪構成する必要などなく、「ナイヤガラ超大型スターマイン」とかの他のプログラム時に、5箇所から打上げる岩塚製菓花火の五輪カラー仕様のような構成にすれば良かったのでは。

構成に難しい所はありましたが、終盤の唯一無二な火力の凄さを大いに堪能しました。
来年は、本来の魅力である火力抜群な突き抜けた花火を期待します。

正三尺玉3連発

三尺玉ならではの花火が放たれて開くまでの緊張感や尺玉や二尺玉と比べられない爆音と振動を楽しめました。
昨日同様、3発とも綺麗に開きましたがコンディションの違いで、2日目の方が綺麗に見えました。(初日は煙で隠れたので当たり前ですが)

ナイヤガラの煙も風のおかげで気になりませんでした。

来年の「正三尺玉3連発」1発目は、リスクは多いですが「昇り小花付 八重芯変化菊」or「昇り小花付 三重芯変化菊」にチャレンジしてほしいです。

この空の花

2日目に一番楽しみにしていたプログラムです。

中盤はマルゴーさん得意な時差式花火をふんだんに取り入れ、終盤は、冠連発で長岡花火をイメージした昨年と似た構成に。
時差式花火はここ数年流行の花火ですが、TVやSNSから見た方が液晶ディスプレイの関係で光の変化が綺麗に見えるので、現地から見た場合は好みが分かれます。

花火は相変わらずの上質さと安定感があり非常に楽しめましたが、構成は好みが分かれると思います。
「この空の花」の曲は、シンプルで躍動的なメロディーをボレロのように繰り返すレクイエム風な曲です。
このメロディーが花火の儚さと美しさに合わさった構成ができるかが1つのポイントです。

今年も映画を意識した花火色もありましたが、終盤に冠連発で締める長岡を意識した構成は疑問です。
冠の色や内輪の時差式変化は美しく表現されていましたが、冠連は他のプログラムに沢山あり、終わりタイミングが音楽で分かるミュースタでやる必要があったのか。
「この空の花2014」は長岡花火のそれまでのイメージを覆すような、色彩豊富な花火は、映画の色彩をそのまま表現している素晴らしい構成でした。
花火の色の豊富さで日本トップクラスな技術があるので色の種類や綺麗さで表現してほしかったです。

メロディーをボレロのように繰り返す時の「間」の所に、花火も「間」がある事も疑問です。
花火がその「間」で区切れて繋がりがない構成な気がして、例年より少し感情移入できませんでした。
「儚さ」「奇趣」「情緒」を連想させて良いと思うか今一歩突き抜けられなかったと思うかは趣向の問題と言うよりマンネリと既視感が漂い始めたのが原因かと。

一番の心配は協賛会社が31社で、天地人や故郷はひとつに比べて半分近く少ない事です。
両花火に比べるとやや火力不足の印象も。

久石譲さんの「この空の花」は、花火の「米百俵花火・尺玉100連発」のエンディング曲に変更しても良いと思います。

米百俵花火・尺玉100連発

昨日と昨年同様、豊富な種類の尺玉を堪能できました。

何といってもこのプログラムは終盤までの時間の使い方が抜群に上手です。
前半はゆっくり味わい深く上質な花火打上げは余韻が残り趣があります。
最後は、フェニックス級の迫力でワイドに締めまる事で、緩急よくメリハリがある素晴らしい構成です。

通常、尺玉100発で約3分のプログラムは長いので、間延びした退屈な構成になりがちですが、3分間の時間をあますことなく構成されています。
今後は他のプログラムにも参考なる花火構成で、フェニックス(5分バージョン)の中盤構成にも役立つヒントがあると思います。

またシンプルな構想ですので、花火の種類と質に比例するプログラムです。
おそらく新潟県の花火業者の3社が打上げているのですが、年々技術向上しており更なる飛躍が期待できます。

最大の問題は、「故郷はひとつ」と同様に音楽が、花火と相性が良くない事です。
花火と構成は素晴らしいのでエンディング曲は1日は変えた方が良いと思います。

長岡花火2017 8月3日 ベスト3

1位:故郷はひとつ
2位:この空の花
3位:フェニックス花火2017

「多重芯変化菊」か「時差式花火」に好みに分かれた主観的なランキングになりました。

総評 長岡花火2017 8月3日

2日目は、風の速度と方角がよく、また雲一つないような晴天で、最高なコンディションで花火を堪能しました。
今年も2日目の花火の方が楽しく観覧できました。

長岡花火の凄さは、フェニックス花火・天地人花火・三尺玉のビッグプログラムの凄さは勿論ですが、火薬量(尺玉)の多さからなる、通常プログラムの迫力・質の高さも上げられます。
「尺玉〇〇発」のプログラム時の尺玉の種類は多様になり、質が向上しているので、尺玉を打上げているだけでも情趣あるプログラムに変わっております。特に「多重芯変化菊」が例年よりも多い事は素晴らしいです。

作年から特に、ビッグプログラム以外の構成にも力を入れており、花火大会全体のレベルが向上していて素晴らしい傾向だと思います。

今後のプログラムについて

長岡花火2017 花火批評(総評)にまとめています、▶長岡花火2017 花火批評(総評)

概要

日時

2017年8月3日(木)

観覧者

51万人(主催者発表)

観覧場所

右岸(長岡駅側)ベンチ席・D

天候

・天気:晴れ
・風:約2.0(m/s) 南西 ※風は公式発表でなく体感です