長岡市で絶滅危惧種のキノコ 「アカダマスッポンタケ」が見つかる

長岡で珍しいきのこが見つかる

長岡市の海岸で、絶滅のおそれがある「アカダマスッポンタケ」という珍しいきのこが、見つかりました。

このきのこが標本で残っているのは北海道しかなく、生態の解明に役立つことが期待されています。
「アカダマスッポンタケ」は、環境省が絶滅危惧種に指定している海岸の砂地に自生するきのこで、すっぽんの頭に似た形で、根元が赤紫色なのが特徴です。
国内では、標本が残る発見例は北海道だけで、およそ40年前には、東京と新潟で確認された記録がありますが、その後は例がなく、本州では絶滅したのではないかとされてきました。

去年10月、きのこの研究をしている柏崎市の丸山隆史さんが長岡市の海岸で見つけ、大学の専門家にDNA鑑定を依頼した結果、「アカダマスッポンタケ」と判明したということです。

きのこは、一定の時期を過ぎると老成して溶けてなくなるため、絶滅危惧種の発見はきわめて貴重で、今回見つかった一部は、現在、標本として東京の国立科学博物館に収蔵され、研究があまり進んでいない海岸に自生するきのこの生態の解明に役立つことが期待されています。

丸山さんは「きれいな海岸に自生するきのこなので、新潟の海岸の環境の良さが広く知られたらうれしい。
今後はこのきのこが生え出す時期の特定を進めたい」と話していました。

Posted by NHKニュース