清水園の蔵から史料『発掘』 逸品を園内の堀部安兵衛伝承館の企画展で展示
蔵から史料“発掘” 逸品を展示
新発田・清水園 半世紀ぶりに整理で
新発田市大栄町7の国指定名勝「清水園」が、園内の蔵に長く眠っていた史料を整理し、同園内の堀部安兵衛伝承館で開いている企画展で順次、公開している。これまでに金屏風(びょうぶ)や茶道具、新発田藩政に関する資料など約100点が見つかっており、同園は「なぜ清水園の蔵にあるのかが不明なものもある。公開することで情報も集めたい」と話している。
園内には二つ蔵があり、一つは現在、郷土資料館と堀部安兵衛伝承館として使われている。史料があったのはもう一方の蔵で、1971~72年に園内にある国指定重要文化財「足軽長屋」を解体修理した際に工事事務所として使われ、その後物置になっていた。
昨年10月、園全体の史料を把握するため、半世紀ぶりに整理に取り掛かったところ、蔵の2階の押し入れや棚などに史料が収納されていた。
企画展の第1弾として昨年11月から、霞が関眺望や両国橋夕涼などが描かれた金屏風「江戸十二景図」を展示。屏風は六つ折り左右一対で、押し入れの奥から畳まれた状態で発見された。作者や時代は不明。同園は「具体的な価値は分からないが、貴重なものだと思う」と話す。
蔵からはほかに、新発田藩の初代藩主・溝口秀勝とみられる木像や茶器、新発田城の古い写真などが見つかった。今後、文化財としての価値を調査する。
同園は3月末までにも数回の企画展を開く。4月以降、伝承館と郷土資料館の大幅な展示替えを予定しており、そこでも見つかった史料を公開していく考えだ。
同園を管理する北方文化博物館(新潟市江南区)の佐藤隆男・専務理事(65)は「新発田に関するものを中心に、展示内容を活性化していきたい」と話している。
Posted by 47NEWS(よんななニュース)