赤川花火事故「安全配慮に問題なし」山形県、経産省に報告書提出

赤川花火「安全配慮に問題なし」県、経産省に報告 | 山形新聞

鶴岡市で8月20日に開かれた赤川花火大会で、打ち上げ花火の破片が落下して観客がけがをした事故で、県は9日、安全配慮義務に関しては問題がなかったとする報告書を経産省関東東北産業保安監督部に提出した。

県危機管理課によると、3人が重軽傷を負い、1人は午後9時半ごろ、20号玉(外径58センチ)の紙製の破片が当たったとみられ、頭の骨を折る大けがをした。
ほかの2人は同8時40分ごろ、8号玉(同23センチ)の破片に当たり、それぞれ右目付近のすり傷、額に打撲とすり傷を負う軽傷。

火薬類取締法に基づき、打ち上げ花火の規模に応じて、観客席までの保安距離が定められている。
20号玉は300メートル、8号玉は210メートルで、会場では保安距離が守られていた上、事故当時、重傷者は380メートル、軽傷者は260~270メートル離れた場所にいた。

事故当時は東寄りの風で、打ち上げ場所から観客席側に吹いていたが、最大風速は20号玉が4.3メートル、8号玉が5.2メートルで、大会全体を通しても8.9メートル。
同法施行規則に規定された中止判断の風速10メートルを下回っていた。
大会実行委員会の安全配慮義務に問題はなかったが、今後、同監督部から追加調査に関する指示がある可能性もあり、法令違反については調査中としている。

Posted by 山形新聞 2016年09月10日 7:32