平成28年11月臨時会での市長あいさつ(2016年11月21日) | 長岡市ウェブサイト
本日ここに、長岡市議会11月臨時会の議案を提出するにあたり、市長就任にあたっての私の所信を述べさせていただき、議員各位のご理解とご協力を賜りたいと存じます。
私は、このたびの選挙におきまして、市民のみなさまからご信任をいただき、長岡市長に就任させていただきました。
就任から1か月、改めてその職責の重さを痛感し、身の引き締まる思いでおります。
長岡市はこれまでの歴史のなかで、度重なる苦難を乗り越え、多くの課題を解決しながら、今日の姿までに発展してまいりました。
これは森民夫前市長をはじめ、歴代市長、議員各位、そして長岡を愛する多くの市民のみなさまが、市政発展のために尽くされてきた大きな成果であります。
就任にあたり、これまでご尽力いただいたみなさまに改めて感謝と敬意を表しますとともに、私もその思いをしっかりと受け継ぎながら、本市のさらなる発展のために、新たな決意を持って全力で市政運営に臨む覚悟でおります。
時代の潮流と地方創生
わが国は、現在、急速な人口減少・少子高齢化の進行、経済のグローバル化、環境・エネルギー問題の深刻化、大規模災害の多発など、大きな課題に直面しております。加えて、世界の政治経済の大きな変化が予想されるなかで、今後の地域経済の先行きへの不安や懸念も指摘されております。
本市の人口は、1995年をピークに減少に転じ、このまま手を打たなければ2040年には21万8千人になると見込まれます。
地方創生が叫ばれるなかで、実は、長岡を含め地方都市は、極めて厳しい経済社会情勢に直面しているという認識を私は持っております。
こうした状況にあって、私たちがやるべき長岡の地方創生は、いかにして「人づくり」「仕事づくり」を進め、長岡を元気なまちにしていけるかどうかにかかっております。
まちづくりの基本理念
私は、今日まで長岡に受け継がれてきた市民協働の伝統をもとに、市民のみなさまと共に考え、市民のみなさまと共に行動する市政、そして、分かりやすく、公平で公正な市政を行ってまいります。
そして、市民のみなさまの思いと知恵を結集して、経済の足腰を強くし、生活環境をもっと快適で住みよいものにし、若者や子どもたちが、現在と将来の長岡に明るい夢を持つことのできるまちづくりを進める決意であります。
重点施策
以下、重点施策の柱に沿って今後、進めていく主な施策を申し上げます。
1.地場産業の支援と長岡版イノベーション(技術革新)、企業誘致による魅力的な仕事の創出に、積極的に取り組みます
長岡産品の競争力強化と情報発信を進め、工業製品や農林水産品の「長岡ブランド」の市場開拓や販路拡大に努めます。
産官学金が力を合わせ、起業支援と地場産業の成長支援を進めるだけではなく、3大学1高専の技術シーズに地場の技術力や金融機関の資金力を加えた、技術革新の「長岡モデル」創出に積極果敢に挑戦してまいります。
一方、長岡北スマートIC付近に、28ha規模の産業団地整備に着手します。多くの雇用が見込める流通系企業の進出を目指し、西部丘陵東地区と合わせ、若者の働く場が確保できる企業誘致を積極的に進めます。
2.「長岡で産み、育てたい」子育て環境の整備と若者定住を進めます
保育園、子育ての駅、妊娠期から切れ目のない子育て支援を意味する「長岡版ネウボラ」、放課後児童クラブを整備・拡充するとともに、全小中学校に冷房設備を設置します。また、発達障害を含む障害をお持ちのお子さんについても積極的に支援し、福祉や教育への多様なニーズに応えてまいります。
さらに、「ながおか・若者・しごと機構」が進める様々な若者提案事業については、大学や専門学校、関係機関とともに効果的に進め、若者の地元定着やU・Iターンにつなげていきます。また、高校生や大学生の海外留学や奨学金制度を充実させ、若者が活躍できる環境をつくります。
3.全ての地域で安心して暮らせる健康・医療・福祉・防災を充実します
市内の基幹3病院を中心に、地域・救急医療体制を充実してまいります。
在宅医療・介護情報の連携等により、高齢者の在宅生活を支える「地域包括ケア」を一層推進します。認知症につきましても、予防や早期対応を進め、家族への支援や相談体制を拡充してまいります。
また、豪雪やゲリラ豪雨などの自然災害への対応に万全を期すのはもとより、原子力政策につきましては、基本的には国が責任を持って進めるべきものであり、市民の不安が解消されない限り、原発は再稼働すべきではないという姿勢を貫いてまいります。
4.中山間地と支所地域を守ります
中山間地の生活を支える仕組みを新たに導入し、地域の防災、見守りを強化してまいります。さらに、公共交通などの住民の利便性を維持し、生活に密着した施策の展開により、地域の暮らしの安心を確保します。
また、アオーレ長岡の理念である交流の場、ハレの場となる拠点施設については、支所地域においても長期的な構想を持って検討を進めてまいります。加えて、それぞれの地域を支える市民活動に対してもしっかりと目を向け、精力的に情報を発信していきたいと考えております。
5.交流人口を増やし活力あるまちをつくります
各地域で磨き上げている「地域の宝」の連携を深めるとともに、歴史・文化資源を活かした広域観光ルートをつくり、観光客の増加を目指します。
また、インバウンド観光に加え、姉妹都市との交流やアオーレ長岡の活用などにより市内外の交流を進めます。
国漢学校跡地である大手通表町東地区の再開発については、「米百俵の精神」を大切にしながら、西地区に続いて着実に進めてまいります。
2020年の東京オリンピック・パラリンピックを契機とした、各国代表チームの事前合宿や国際親善試合を積極的に誘致します。さらに、世界や全国で活躍するジュニア選手の育成・強化に努めるなど、スポーツによる活気あるまちづくりを進めてまいります。
結び
以上、市政運営に臨む所信を述べさせていただきましたが、市民のみなさまとともに「日本一のふるさと長岡」を実現するため、改めて、議員各位のご理解とご協力を心からお願い申し上げまして、就任のあいさつといたします。
Posted by 長岡市ウェブサイト 長岡市ウェブサイト:2016年11月21日