イケブン 花火製造工場爆発事故 花火など火薬類製造、テントは許可外

藤枝・爆発事故 花火など火薬類製造、テントは許可外 | 静岡新聞SBS

藤枝市寺島の花火製造会社寺島工場敷地内で12日にあった爆発によって社長(52)と従業員の女性(43)が全身に重傷を負った事故で、爆発現場の可能性が高い屋外のテント周辺が火薬類製造所の許可の対象外だったことが13日、関係者への取材で分かった。
県は火薬類取締法違反も視野に入れ慎重に原因を調べている。

複数の関係者によると、花火製造はそれぞれの工程や材料の保管場所に応じて施設を整え、当局の許可が必要という。
火薬を混ぜる作業などは防火壁などがある許可を受けた施設を使うのが原則という。

志太消防本部は2人が屋外のテントで釜状の機械を使って、火薬の調合をしていた時に爆発が起きたとみている。
別の同社従業員は社長が2017年に打ち上げる試作品を作っていたとも話していたという。

同本部によると、救急隊に対して社長は「失敗した」と話していた。
藤枝署と同本部は作業中のミスが事故につながった可能性があるとみて原因を調べている。
何らかの原因で火薬に引火して爆発した可能性が高い。
同署は業務上過失傷害容疑を視野に同社の安全管理についても調べる方針。

同社は取材に対して「事故を起こしてしまい大変申し訳ない。
事情を知っている2人が入院中のため詳細は控える」とした。

花火製造所を緊急検査 静岡市消防局

藤枝市の花火製造会社の工場敷地内で発生した爆発事故を受け、静岡市消防局は14日、同消防局管内の静岡市と島田市の花火製造所計4カ所で緊急立ち入り検査を実施した。

静岡市駿河区の花火製造所では、同消防局予防課の職員ら7人が、花火の原料のマグネシウムや硝酸カリウムといった危険物の管理や、作業工程、施設の消火設備などの状況を確認した。
関係者に対し、火薬の扱いなどの安全管理を徹底するよう求めた。

同消防局予防課の担当者は花火の火薬について「静電気や衝撃、摩擦で発火する可能性がある」と危険性を指摘し、「安全管理の徹底を図るため検査を継続して、今後も定期的に注意喚起していきたい」と話した。

Posted by 静岡新聞SBSオフィシャルサイト 2016/12/14 17:00