長岡花火2018 2018.8.2
長岡花火2018 8月2日
長岡花火2018の初日を右岸ベンチ席Dで観覧しました。
ビッグプログラムのミュージックスターマインは、毎年安定して素晴らしく、最新技術の花火を大いに堪能しました。(下記の「ビッグプログラム」に詳細)
「フェニックス花火」「正三尺玉3連発」「故郷はひとつ」の間の通常プログラム中に、会場全体が花火にマヒしてマンネリ化した時間が若干あったので、型物花火のような一喜一憂するアクセスントが欲しいかったです。
通常プログラムは全体的には、大光銀行などの趣向を凝らしてることや新しい事に取り組むチャレンジを感じられて、非常に良い花火大会でした。
風が弱く「天地人花火」と「故郷はひとつ」が煙で少し隠れるコンディションでしたが楽しく観覧できました。
ビッグプログラム
ナイアガラ超大型スターマイン(オープニング花火)
長岡花火2018のオープニング花火(中越高校甲子園出場花火と旧名称の白菊10号3発の後)で、長岡開府400年記念バージョンで、花火製造会社各社の特色を生かした尺玉で過去最大のスケールと発表。
野村さんやマルゴーさんの玉を取り入れるのかと期待しましたが、テーマが散漫というか、「米百俵花火」のような尺玉の見せ方が上手くないというか、尺玉とトラの兼ね合いやワイドさも中途半端のようで、特に何が悪いわけではないが、何となく違和感を感じることに。まだ明るさが残る夜空では、時差式花火の変化の模様が分からないのも残念に。
花火製造会社各社の尺玉は「米百俵花火」に回した方が良かったのでは。
期待値が上がり過ぎていたので、期待したほどの結果ではなかったですが、花火は綺麗で楽しかったですし、オープニング花火としての盛り上がり方は良かった気がします。
天地人花火(野村花火工業)
今年も格調高い花火を多いに堪能しました。
構成は中盤のスローなパート部分が、「芯入錦冠」から「八方咲き」に変更していたのが印象的でした。
盛り上がるパートは青色で、スローパートを赤色を基調とした色のコントラストが特徴的で、テイストが変わる模様を色の識別で分かりやすくした構成はメリハリがあり、凄く良かったです。
近年、固定化されていた序盤のトラの変更も効果的に。
青色の閃光の美しさは「野村ブルー」と評価されるが、野村さんの赤やオレンジ色の方が好きなので、今回の構成は相性抜群に。
去年の「万華鏡」のような新型花火のサプライズがなくて、これまでの「天地人花火」の既存のフォーマットから抜け出した印象はありませんでしたが、真円のような形の綺麗さや、例年以上の色の閃光の煌びやかさなど、花火1発1発が非常に美しく惚れ惚れしました。
雄大で躍動感ある曲は、「多重芯変化菊」「万華鏡系」「八方咲き系」等の重厚な菊花型の割物と相性抜群です。
日本最高峰である野村花火を存分に堪能でき幸せです。
フェニックス花火
唯一無二で、壮大な迫力に圧倒されました。
しかし、フルバージョンの5分は中盤の空間のスペースが多くことによる間延びしたイメージもあり、最近はフルバージョンが多いので、3分バージョンで中身を濃くしたのも見たいです。
「米百俵花火」のような、サビまでの時間の使い方にもう一捻りが欲しかったです。
ラストの錦冠連発だけでなく、芯入錦冠を取り入れて他の色を混ぜたことはアクセントになり好感で、もう少し芯入錦冠や八方咲き系を取り入れて色のコントラスを楽しみたいです。
正三尺玉3連発(小千谷煙火興業)
ライトアップした長生橋の背景を見せてからの、ライト消灯とナイアガラの切替えが抜群に良く、正三尺玉3連発へのシークエンスと構成に感心しました。
2発目の後のトラのディティールも三尺玉に邪魔にならないアクセントになり印象的で、三尺玉ならではの花火が放たれて開くまでの緊張感を保ちつつ、前後の背景のさり気ない演出が効果的で多いに堪能しました。
例年と比べてナイヤガラの煙が三尺玉の邪魔にならなかったことも良かったです。
花火「故郷はひとつ」(マルゴー)
本日のベスト花火。
マルゴーさんの豪華絢爛な花火を大いに堪能しました。
既存のフォーマットに収まらないプログラムの企画と構成が抜群に良かったですし、色彩豊富な花火の質も素晴らしく、時差式花火の更なる進化も印象的に。
特に凄かったのが、中盤の「葉落」のような「小割り」のような花火(名称が知りたいです)はテイストが一変して、情緒が滲みでるような奥深さが胸に突き刺さりました。長岡花火2018の最大のハイライトに。
恐らく、8月3日に打ち上げる「この空の花」での空襲や戦禍の焼野原のようなイメージをしたのだと憶測し、8月3日に呼応するようにも。「この空の花」の曲にシンクロしたら、過去最高の「この空の花」の出来栄えになるのではと期待が湧き上がります。
米百俵花火・尺玉100連発(小千谷煙火興業)
豊富な種類の尺玉を堪能できました。
昨年同様、開始時に多重重心変化菊等の上質花火を1発ずつゆっくり味わい深く打上げて、Vトラを使わない尺玉のみの構成は情緒を感じられ好感です。
序盤と中盤での花火と花火の「間」の時間の使い方も良く素晴らしく、迫力あるラストへのシークエンスは、テイストが変わるプログラムの完成度の高さに今年も感心しましたが、これまでの既存のフォーマットから抜け出した印象はないのが残念です。今年は開始時の多重心変化菊の完成度もイマイチでした。
最大の問題は選曲で、「故郷はひとつ」と同様に花火と音楽の相性が良くないです。
花火構成は素晴らしいので選曲の変更も検討してほしいです。
匠の花火
綺麗で完成度が高い多重芯変化菊が見れて大変満足です。
ただこのプログラム中に帰る人が多いので、人と重なって残念なことも。
公式HPのマナー欄に打ち上げ中の移動の配慮も入れてほしいです。
総評 長岡花火2018 8月2日
長岡花火の凄さは、フェニックス花火・天地人花火・三尺玉のビッグプログラムの凄さは勿論ですが、火薬量(尺玉)の多さからなる、通常プログラムの迫力・質の高さも上げられます。
一昨年から位から、ビッグプログラム以外の構成にも力を入れており、各々のプログラムに趣向が感じられて、花火大会全体のレベル向上しているのも、長岡市民として誇らしいです。
冒頭にも書きましたが、「フェニックス花火」~「故郷はひとつ」の間の通常プログラムに、会場全体が花火にマヒしてマンネリ化した時間が若干あったので、型物花火のような一喜一憂するアクセスントも必要に感じました。
毎年思うもですが、冒頭の「白菊 10号3発」や「正三尺玉3連発」の一発目は三重芯変化菊に変更や、選曲の変更も検討してほしいです。
環境と火力の高さから「天地人花火」と「故郷はひとつ」は煙で花火が見えにくかったですが、自然には逆らえないのでご愛嬌。
明日の「長岡花火2018 2日目」も楽しみです。
長岡花火2018 8月2日 ベスト3
1位:花火「故郷はひとつ」
2位:天地人花火
3位:フェニックス花火2018
概要
日時
2018年8月2日(木)
観覧者
50万人(主催者発表)
観覧場所
右岸(長岡駅側)ベンチ席・D
転向
・天気:曇り
・風:約0.5(m/s) 北東 ※風は公式発表でなく体感です