春夏秋冬 大曲の花火…来月大会新設
全国の花火師が夏の空で技を競う「全国花火競技大会」(大曲の花火)の地元・大仙市大曲地区で、4月、「春の章」と銘打った大会を新設し、今年から「大曲の花火」を冠した大会が四季開催になる。既存の冬、夏、秋と合わせ、規模の大きな大会を相次いで開催することで、大曲商工会議所や市は、これを呼び水に四季を通じた市内への観光客誘致を期待している。
大仙市は、小規模なものも含めて市内で毎月、花火大会が開かれていることから、「毎月花火が打ち上がる街」としてPRしている。
この下地に加え、大曲商工会議所や市は、集客力の高い大きな夜の花火大会を開けば、遠方から来る客の宿泊や飲食で地元経済の活性化につながると判断。四季それぞれの花火大会に全国的なブランドの「大曲の花火」の名称を冠し、アピールすることにした。
今年25回目となる「新作花火コレクション」(3月19日午後6時20分、大仙市・大曲ファミリースキー場)を「冬の章」と位置づけて開催。全国から選抜された若手花火師21人が、技術的には難しいとされる小玉の4号玉10発、5号玉5発を使って独創的な花火を打ち上げ、新しい表現を競う。入場無料。
そして、来年4月の「国際花火シンポジウム」のプレ大会として、今回、「春の章」(4月29日午後7時、大仙市・雄物川河川敷)を新たに開催することにした。シンポジウムの機運を盛り上げる狙いもあり、「世界の花火 日本の花火」と題して、日本とカナダの花火師が競演する。
大仙市の花火業者による「世界の旅」と題した創造花火ショーでは、エジプトやスペインの雰囲気を表現した花火を打ち上げる。有料観覧席は前売り2,000円(入場料込み)で、4月8日まで販売している。
さらに、エンターテインメント性を追求し、昨年10月に新設した「秋の章」を加えると、四季でそれぞれ特徴的な花火が楽しめる。
大曲商工会議所の佐々木繁治会頭は「通年観光を目指して四季の花火大会を設けた。ただ、にぎわう日は限られるので、今後は花火をいつでも打ち上げられるテーマパークを設けたい」と夢を語っている。