2016年 キネマ旬報ベスト・テン 個人賞の感想

2016年キネマ旬報ベスト・テン 個人賞の感想 | キネマ旬報

『ディストラクション・ベイビーズ』は個人賞に、主演男優賞の柳楽優弥さん・新人女優賞の小松菜奈さん・新人男優賞の村上虹郎さんが受賞されている事でもわかるように、多くの人から高い評価を得た作品だと思います。

それとは対照的に、主演女優賞の宮沢りえさんと助演女優賞の杉咲花さんが受賞した『湯を沸かすほどの熱い愛』は、日本映画ベスト・テン 7位で票が伸びませんでした。
作品は素晴らしかったのですが、多少内容を詰め込み過ぎた事が影響したかもしれません。
杉咲花さんは19才(撮影時は18才?)の若さで更に高校生(中学生?)役で受賞したのは素晴らしいです。今回の役で更に演技の幅の広さを証明しているので、今後の女優活動が楽しみです。

個人賞受賞の各役者さんは、それぞれ非常に良い演技ですし、どれも作品も素晴らしい作品ばかりで異議はありません。
皆さん映画にかける意気込みが凄かったです。

1位『この世界の片隅に』はアニメなので個人賞(役者部門)受賞できなかったのはわかりますが、2位『シン・ゴジラ』と3位『淵に立つ』からも役者が受賞しなかったです。
1位~3位の作品から役者が個人賞を受賞しなかったケースは珍しいのではないでしょうか。

外国映画監督賞のクリント・イーストウッド監督の『ハドソン川の奇跡』は、私の2016年の邦画映画で最も素晴らしい作品です。
格調高く96分に無駄なくまとめる映画技術は世界最高といっても過言ではない。
2015年『アメリカン・スナイパー』も素晴らしい作品ですが、87歳にしてこれほどの傑作を連続して作るクリント・イーストウッド監督に脱帽です。

2016年 キネマ旬報ベスト・テン 個人賞 | キネマ旬報

主演女優賞:宮沢りえ 『湯を沸かすほどの熱い愛』
主演男優賞:柳楽優弥 『ディストラクション・ベイビーズ』
助演女優賞:杉咲花 『湯を沸かすほどの熱い愛』『スキャナー 記憶のカケラをよむ男』
助演男優賞:竹原ピストル 『永い言い訳』
新人女優賞:小松菜奈 『溺れるナイフ』『ディストラクション・ベイビーズ』
新人男優賞:村上虹郎 『ディストラクション・ベイビーズ』『夏美のホタル』
監督賞:片渕須直 『この世界の片隅に』
脚本賞:庵野秀明 『シン・ゴジラ』
外国映画監督賞:クリント・イーストウッド 『ハドソン川の奇跡』
読者選出 日本映画監督賞:片渕須直
読者選出 外国映画監督賞:クリント・イーストウッド

Posted by KINENOTE